かき氷店の業態整理から考えるロゴ設計

今回ご紹介するのは、
かき氷店オープンに向けて制作した「氷信堂」様のロゴ制作についてです。

本記事では、完成したロゴの見た目そのものではなく、
どのような前提整理と判断を経て、この形に至ったのかを中心にまとめています。

ロゴ単体のデザインではなく、
今後の店舗展開や使用シーンを見据えた設計として、
どのような考え方を採用したのかを整理しています。

ご依頼の背景と前提条件

今回のご相談は、
かき氷店のオープンを控えたタイミングで、ロゴ制作を検討されているという内容でした。

主な前提条件として共有されていたのは、以下の点です。

  • 業種:飲食(かき氷店)
  • ターゲット層:20代〜40代を中心とした男女
  • 商用利用を前提としたロゴ制作
  • 使用想定:
    • 名刺
    • 店舗ツール
    • 将来的にはSNS(アイコン・プロフィール画像など)

現時点では、
細かなロゴイメージや色指定は固まっていない状態でしたが、
シンプルで単色寄りの印象が好まれていることが読み取れました。

ロゴ設計で重視したポイント

本件で特に重視したのは、
業態と世界観が一目で伝わる「整理された構造」です。

かき氷店という業態は、

  • 季節感
  • 清涼感
  • 和の要素

といった複数の要素を内包しています。

そのため、
モチーフを増やしすぎるのではなく、
要素を絞り、意味を整理した構成にすることを優先しました。

モチーフと構造の考え方

ロゴ全体の構造は、
六角形をベースとした安定感のある枠組みを採用しています。

六角形は、

  • 記号としてのまとまり
  • ロゴとしての認識しやすさ
  • SNSアイコンや小サイズ表示との相性

といった点で、実用性の高い形状です。

内部には、

  • 氷(かき氷)を象徴するモチーフ
  • 和の空気感を想起させる要素

を整理して配置し、
単なるイラストではなく、記号として成立する構成を意識しています。

単色でも成立するロゴ設計

今回のロゴは、
単色での使用を前提に設計しています。

これは、

  • 印刷物
  • SNSアイコン
  • 将来的な展開(背景色の変更など)

を考慮した判断です。

色に頼らず、

  • シルエット
  • 余白
  • 線の太さ

で認識できる構造にすることで、
使用環境が変わっても印象が崩れにくいロゴを目指しました。

まとめ|ロゴで目指したのは「世界観の整理」

今回のロゴ制作で目指したのは、
派手さや装飾性ではなく、
ブランドとしての世界観を整理し、形にすることでした。

ロゴが前に出すぎるのではなく、

  • 店舗
  • 商品
  • 写真
  • SNS投稿

と並んだときに、
違和感なく機能することをゴールとしています。

今後の展開に合わせて育っていくロゴとして、
長く使える土台になることを意識した設計です。

この記事を書いた人