『カリオストロの城』のルパンがルパンでないといわれる理由とは!?




『カリ城』は、アニメファンでなくても、知っている人は多いですよね。
何度もリピート放映されていることから、ルパン=『カリ城』というくらい、認知度は高い

 

それ故、作品に対する思いが強いのも事実。
趣向の違いによって、好みが分かれることから、『カリ城』のルパンがルパンでないといわれるのではないか。

 

私の私見になりますが、感想をご紹介します。

スポンサーリンク

原作のルパン

原作者のモンキー・パンチ先生が描くルパンは、毒のあるキャラクター。
目的をやり遂げるためなら、例え愛する女性が命にさらされても、手段を選ばないドライな性格。

 

その為、第二シリーズ以降からルパンを知った人から見ると、アニメの「ルパン像」とあまりの違いに、かなりの衝撃を受けるはず。

 

内容は、全体的に暗く、ハードボイルドタッチ。
アダルトな雰囲気で、完全な男性向け。

 

絵もストーリーもかなり雑然としている為、好き嫌いがはっきりとわかれる作品。
でも、コレが本家・本元のルパン三世なんです。

 

原作がアニメと大きく違うのではなく、アニメが原作と大きく違う、と言うだけの話。
だから、優しさに包まれた紳士的なルパンは、宮崎監督が思い描くルパンであって、原作とは全くの別物です。

『ルパンVS複製人間』

第二シリーズが高視聴率なことから、企画され1977年に公開された本作。
TV版とちがって、第一シリーズを彷彿する、大人向けの設定。

 

原作ルパンの持ち味とも言うべき、猥雑さ、ハードボイルドを前面に出し、薄味に仕立てながらも、作風はアニメルパンでは、異色。

 

陽の『カリ城』、陰の『複製人間』といったところかな?
そのことから『複製人間』のようなルパンを目当てに観賞した人には、おおむね不評だった。

 

TVシリーズ、TVスペシャル、そして劇場版と数多くのルパンが作られてきた。
その中でも、原作に一番近い雰囲気を『複製人間』は持っている。

 

脚本・演出・声優すべてがパーフェクトで、第一作にして最高傑作といわれている。
思いっきりクールで、ドライなルパン三世のかっこよさ。

 

ぶっきらぼうで無骨な次元の男っぽさ。
サムライ魂を見せ付ける五右エ門の寡黙さ。

 

ひたすらルパン逮捕に情熱を燃やす銭形警部。
女の魔性を惜しげもなく披露する峰富士子の妖艶さ。
ルパンにおける世界観が、見事に開花している。

 

不二子の色気に振り回されるルパンによって、面倒なトラブルに巻き込まれる火種は、不二子にあると主張する次元&五右エ門と対立しながらも、肝心の場面ではルパンが心配で駆け付けるという第二シリーズで確立したパターンも描かれていること。

 

また、序盤に喫茶店でくつろいでいるルパンたちが、ヘリの襲撃を受け、その場に居合わせた人々が、殺されていく様は、後のシリーズでは決して観られないもの。

『カリ城』の違和感とは?

やはり、よくも悪くもクラリスですね。
クラリスは、元祖萌えキャラですし、同人誌など二次創作的なものも沢山作られたらしいので、本来のルパンファンには許しがたい感じなのかな。

 

『複製人間』の世界観とは真逆なことも大きい。
確かに、キャラクターイメージをブチ壊したと思うのもわかる。
受け入れない理由を考えました。

 

ギラギラしていたルパンは過去の話で、今は落ち着いたみたいな言い訳じみた言動が気に入らない。
自分の為なら、女であろうとも背後から拳銃を討つことをためらわないルパンが、一人の少女の為に命がけで助けるのか。

 

この時点で、ハードボイルドは微塵も感じない。
次元と五ェ門の存在感が薄く、いないに等しい。

 

不二子に至っては、魅力ゼロ。
単なるクラリスを助けるために登場したに過ぎない。
宮崎監督が、不二子に対する思いれが薄いのがよくわかる。

 

穿った見方をすれば、別にルパンでなくてもいいよねとなってしまう。
「オリジナルでやれば」といわれるのは、キャラの魅力を活かしてないから。

 

何といっても、ルパンが「いい人」なのが、一番かな。
ルパンの魅力は、いい人ではなく、危険な匂いがする今までにない新しいキャラとして認知されてきた。

 

だから、ルパンをあえて「いい人」にすることに抵抗するのはよくわかります。

スポンサーリンク

予定調和

『カリ城』は、それまでルパンが持っている、「女好きの悪党で世界一の大泥棒」から、「悪党から追われている少女を必死で助けるいい人」とあえて、設定をズラしている。

 

それを受け入れるか、受け入れないかが大きいですね。
確かに、それをルパンでやる必要がどこにあるといわれればそれまでだけど、変化がなければ作品はマンネリ化し、あきられてしまう。

 

いつも、ルパンを目の敵にしている銭形が、ルパンと協力するところは、今まで見られなかったし、銭形のキャラの幅も広がり、カッコいい警部として描かれいるところは、新たな発見が出来たと思う。

 

最後、銭形のセリフが『カリ城』のテーマそのままで、宮崎監督らしい演出だと感じた。

まとめ

『複製人間』が王道のルパンで、『カリ城』の方がルパンらしくないです。
まあ、私は、どちらとも面白いので、好きです。

 

正当なルパンに沿った秀作である『複製人間』より、『カリ城』が、世間で名作と呼ばれる理由は、純に誰が見ても分かりやすいからです。

 

宮崎監督はいい意味で、アナクロというかクラシックですよね。
SF映画全盛の時に、古城に幽閉された少女を救うなんて、古典的。
王道だからこそ、逆にいつみても古さが感じないのだと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です