サム・ペキンパーの代表作『ワイルドバンチ』ネタバレ感想




ネタバレ含みますのでご注意ください。
『ワイルドバンチ』は映画ファンの間で語られているとおり西部劇の傑作ですね。

 

ガンファイトの映画は、数多く見てるけど、この映画が頂点かな。
撃ち合いになったら、もう強烈。

 

追う側と追われる側それぞれのメンツが中年のオヤジを通り越し、初老な事に衝撃を受けた。
まず、この時点でこの作品が際立っていることがわかる。

 

冒頭の撃ち合いもたまたまその場に居合わせた一般市民もで、死にまくるという壮絶さもぶっ飛んでいる。
最後の撃ち合いがまた凄まじい。

 

絶対死ぬことが分かっているのに、あえて戦いに挑む男たちの散りっぷりが、カッコいい。
そんな『ワイルドバンチ』のあらすじと感想をご紹介します。

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『ワイルドバンチ』あらすじ

動画はこちらになります。 ↓ ↓ ↓ ↓


パイク・ビショップ(ウィリアム・ホーデン)率いる強盗団『ワイルドバンチ』は、騎兵隊を装い鉄道会社の銀貨強奪を図る。

 

鉄道会社に雇われたソーントン(ロバート・ライアン)らに待ち伏せされ、銀貨強奪は失敗に終わる。
生き残ったのはわずか5人、メキシコへ逃走。

 

パイクは次の仕事として、メキシコ政府軍のマパッチ将軍から依頼を受ける。
1万ドルと引き換えに、アメリカ軍の輸送列車から武器を奪うこと。

 

パイクたちは、銃器、弾薬を強奪することに成功。
マパッチは報酬を支払うが、ダッチ(アーネスト・ヴォーグナイン)とエンジェル(ジェイミー・サンチェス)が交渉に向かった時、問題が生じる。

 

エンジェルが奪った武器の一部を反政府軍に横流しをしたことがバレ捕らわれてしまう。
パイクたちはエンジェルを助けるために4人で200人を越すメキシコ政府軍に乗り込み、エンジェルを解放するようマパッチに要求するが、彼らの目の前で、エンジェルを殺してしまう。

 

パイクもマパッチを射殺し、ここから双方銃撃戦が始まる。
パイクたちは全員射殺され、メキシコ軍も壊滅した。
賞金稼ぎたちと一緒にパイクたちを探していたソーントンは、パイクの死体を見て呆然とする。

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『ワイルドバンチ』感想①:デケ・ソーントン

『ワイルドバンチ』の比重はまちがいなく、ソーントン。
かつてパイクに仲間でありながら、追跡者にならざるを得なかった。

 

そんな彼が生きることの悲しさを一身に背負うことになる。
ソーントンは作品全体に漂う要因の発信源でもあります。

 

控えめで特に自己主張をするわけでもなく、与えられた仕事を淡々と遂行しようとする。
ソーントンに命を狙われながらもパイクは常に彼のことを気にかけている。

 

パイクたちに自分が与えている影響が大きいことを知らずに、彼は追跡に魂を燃やす。
半ば強制的に押し付けられた仕事。

 

仕事ぶりがいかにもストイックで、自分のしていることに対してやるせない感情が滲み出ていて、印象的。
この難しい役柄をロバート・ライアンは自然にこなし、当たり前のように見せている。

 

悲しく、終わることのない孤独。
その一方で気高く、孤高の極みに達した感じになっていますね。

 

パイクたちはアパッチ将軍たちとの絶な戦闘の末に散る。
遅れて到着するソーントン。
彼は呆然と辺り一面を見つめる。

 

沈んだ眼差し、口元から発するため息、がっくりと落とされた肩、その全てが失意と虚無感を漂わせ亡き友を偲ぶ。

 

壮絶なガンファイトもこの静かなる余韻を演出するためにあったと思われる程、素晴らしい場面です。

『ワイルドバンチ』感想②:アクション

CGがアクション場面においても多用されることが支流になった現代。
だからこそ、この映画を見る価値があると思うんですよね。

 

今のアクションの支流は、ガンファイトよりも、実現不可能で何でもありな演出が横行しているが、リアルさがなく軽く感じる。

 

この『ワイルドバンチ』に関しては、アクションに重みとリアルさを追求し、その美しさたと哀しみが見事に絡み合って同居している。

 

アクションのメインはガンファイトだけど、スローモーションのカット割りが華麗で目を奪われてしまう。
日本で言うところの間、あるいは時代劇でいう間合いの表現がうまいですよね。

 

役者は、言葉で発するのではなく、表情で表現する。
その延長がスローモーションに繋がったと感じる。

 

冒頭から始まる派手な撃ち合いはまるで『地獄絵図』そのものだが、不思議とこれが殺伐としていなく魅了されるのは、アクションのスピードを編集技術によって巧みに使っているから。

 

これは本当に神業レベルです。

『ワイルドバンチ』感想③:ストーリー

冒頭の強盗事件から始まり、ここから一気に引き込まれ、途中、列車強盗などの見せ場があって、クライマックスのエンジェル奪回のため命をかける壮絶なラストまで目が離せない。

 

パイクたちは仲間のエンジェルを取り返しに行く。
彼らは、金や女のためだけに命を賭けて来た訳ではない。

 

自分の誇りのためにも闘って来た。
だから仲間のエンジェルは俺たち自身だと気がつく。

 

私が『ワイルドバンチ』に魅了されたのは、暴力描写が美しいとか、男の哀愁を貫いたからだとかといった理由からではないです。

 

それは、去り逝く者への鎮魂と残された者の悲哀とを絶妙なバランス感覚を持って同時に描き切っているからである。

 

この世界の無常、そしてごくわずかな望みが、詩的な映像としてあますことなく語られる。生きることの素晴らしさをこんなかたちで表現するサム・ペキンパー監督は詩人ですね。


出典:http://www.bs-tbs.co.jp/drama/wildbunch/

まとめ

『ワイルドバンチ』は世間の波に乗り遅れ、取り残された男たちの破滅の美学を謳いあげた作品。
とにかく男を感じさせ、個人的に好きなジャンルであります。

 

今でも多くのファンから支持されている理由がよくわかりますね。
脂の乗り切った男たちが繰り出すアクションシーンの迫力、スピード感は現代の映画にも決して負けてない。

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